2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

崖の上のポニョ (2008 宮崎 駿)

宮崎駿4年ぶりの新作は、今までのリアリズムから離れた童話的な世界をCGを排して全編手書きで表現した意欲作。さいしょにいっておくけどおこさまむけですよ。 序盤の15分は描写の細部に感心し、語りの配分に「ああ映画だねえ」という感じを味わいつつ「この…

谷岡ヤスジのメッタメタガキ道講座 (1969 江崎 実生)

自分ちで一人でDVDで観たときは「谷岡ヤスジって本当にすげえ」という感想だけだったのだが(本人登場シーンがすごいって意味じゃないよ。本人はふつうのおじさんだ)、劇場で見るとこれを別メディアへ移植する際の苦労がかなりわかりました。まあでも最終的…

エクスクロス 魔境伝説 (2007 深作 健太)

公開時に見逃したのだが観れて良かったです。健太これだよこれ。意味のない話を勢いで見せきる時に光るタイプだったんだな。最後の大乱闘の捌きがいまいちだったのは惜しいが、そのほかの小沢真珠が出てるシーンはどれもよい。彼女にどこかのファンタで賞を…

片腕マシンガール (2007 井口 昇)

弟を追い詰めて殺した同級生の家族(こいつらも狂っている)を殺した後、「鬼になってやった!」と夜の道を駆け抜ける八代みなせ嬢*1のようないくつかの永井豪的場面にはぐっと来るものがあるけど、ストレートな復讐劇のエモーションは弱い。でも全編におも…

感想を書いているとどんどん長くなってきてまとまらない病なので最近観た映画とこれから観たい映画について覚え書き程度で。 「コロッサル・ユース」はフィルム上映だったけど、観てるあいだずっとこれはDLPで観るべきなんじゃないかと思ってた。そこら辺…

異常性愛記録 ハレンチ (1969 石井 輝男)

「シネマ紀行 京都ものがたり」という特集でこの映画をかけるラピュタ阿佐ヶ谷は偉いと思う。 高級クラブのホステス(「ママ」って呼ばれてたが)橘ますみが古い商家の旦那・若杉英二に執拗に付きまとわれる。いまは新しい男・吉田輝男を見つけて彼と旅行中…

新宿ピカデリーの…

来週の土曜、19日から新生新宿ピカデリーがオープンする。もちろん建物は完成しており、ガラス張りの正面入り口から中をのぞくと白を基調にしたロビーを見ることが出来る。靖国通り側から少し階段を上ったところがチケット売り場になっているようで、この高…

クライマーズ・ハイ (2008 原田 眞人)

「信じるものに命を賭ける」男たちが「真っ正面からぶつかりあう」「社会派」アメリカ映画、を作ってるつもりで妬み僻み嫉みの日本社会を描くシリーズの最新作。もはや悪びれすらしない全編に漂う大づかみなオヤジ感はいつもどおりながら、原田眞人好みの体…

マッハGoGoGo (2008 ワチャウスキー兄弟)

ギザホイール。 壊れたモニターでカラコレした映画として歴史に残ること確実*1の本作、この狂った色彩をダイレクトに感じなければあまり観る意味がないと思うので、どうせならDLP上映の劇場で観ることをおすすめするチカチカ。予告編で観るとおりカメラワ…

戦争のない20日間 (1976 アレクセイ・ゲルマン)

下高井戸シネマひっさしぶりだなあ。調べたら2000年の夏の「がんばっていきまっしょい」再上映以来だから今世紀初・下高井戸。「京王線の駅の階段をおりて世田谷線の線路向こう」という間違った知識(正しくは⇒*1)が訂正されていなかったので、前世紀と同様…

2008上半期ベスト

2008年も半分が終わった。早いねえ・・・といっても 実時間半年=実感2ヶ月 という感覚に慣れちゃって正直驚きもしないや。だから観ている映画の数が減っていてもなんら不思議ではないのであり、ということでこの半年に観た封切洋画59本から10本。Foreign fi…