未来の巨匠たち 瀬田なつきDAY@シネマベティ

「彼方からの手紙」(2007 瀬田 なつき)
「とどまるか なくなるか」(2002 瀬田 なつき)
「港の話」(2006 瀬田 なつき)
「むすめごころ」(2007 瀬田 なつき)
「あとのまつり」(2009 瀬田 なつき)
横浜行ってきた。「あとのまつり」がいまのところのピークと思ったけど、「とどまるか なくなるか」は家族がひとりづついなくなっていく家のなかに残り、こわれゆく女の子を描いた思春期恐怖映画の秀作だった。東京芸大で師事した黒沢清にも似てどの作品も世界崩壊の感覚を色濃くただよわせつつ、いつミュージカルへ展開しても不思議じゃない、いい意味での軽みが魅力。
トークショーで井口奈美と一緒にチェックのネルシャツ姿で出てきた化粧っ気ゼロの瀬田なつき(1979生)、どうみても現場の学生スタッフです。男が主人公の「彼方からの手紙」「港の話」でこの人男を撮ることに興味ないなと思ったが、そういう点は今後も期待できないかもと不安になる*1ケータイ小説的超ベタ展開を別次元にグレードアップできる腕の持ち主だと思うので、イケメンを魅力的に撮る技も身につけて早々にブレイクしてほしいです。トークショーみてるとメジャーに対する意識はほとんどないようだったが、あなたを呼んでいるのはベルリンじゃなくてボックスオフィスなのだ(断言)。

*1:「むすめごころ」の柏原収史はごくふつうだったので素材の問題かとも思いますが