河童のクゥと夏休み(2007 原 恵一)

138分!この子供向けアニメ(事前の情報をまとめるとそう思われた)にあるまじき長尺に、原恵一は職人ではなく作家なんだなあ、と思い知らされてから劇場に向かったわけだが、結論から言えばこれだけの尺が本当に必要だったか疑問である。けどまあこれは「キング・コング」の再話に3時間超の尺を必要としたピーター・ジャクソンのようなものだな。原作に触発されて付け足したオリジナルの要素が、映画にある種の醒めた熱狂を与えているところも似ている。以下平気でネタばれしているのでごぜえやす。
作画監督・キャラクターデザインは原恵一と「クレしん」で何度も組んでいる末吉裕一郎。「マインド・ゲーム」なども手がけているので、ポスターなどでは微妙にみえたキャラクターたちも自然に動かしているのだろうと思っていたのだが、本作は正直厳しい出来である。(書き途中)