washburnさんのこの企画に参加したくなって4ヶ月ぶりに更新
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20101101

ややネタっぽい10ですが世界中から選び抜いた優れものぞろいです(ガーデンシネマ談)。2作目しばりで。

  • 1:ウォレスとグルミット/ペンギンに気をつけろ!
    • 1作目「チーズ・ホリデー」から続けて見ていきなりの娯楽魂の炸裂にぶっとんだ。ペンギンのくせに腹黒いフェザーズ・マッグロウの造形(体型含む)がさいこう。
  • 2:エレクション 死の報復
    • 1作目「エレクション」のオチに「うひぇー恐ぇー」と思っていたらもっとひどいことになっていた。ほえる犬が恐い俺におすすめ。
  • 3:デッドコースター
  • 4:ぼくの叔父さん
    • 2作目「ぼくの叔父さんの休暇」が続編なのにモノクロになってるやんけ、と思ってたらこっちが2作目だった。今後の人生はもうとぼけてやり過ごすしかない俺におすすめ。
  • 5:サイコ2
    • 1作目「サイコ」でヒッチ師匠が自ら創造しながら冷たくほうりだしたノーマン・ベイツへの愛にあふれた続編。まあ愛するがゆえにもっとひどいことになるんだけどな。
  • 6:羊たちの沈黙
    • 1作目「刑事グラハム/凍りついた欲望」では男同士ということもあり緊張感に欠けた主人公とレクターの関係が氷水ぶっかけたようにシャッキリした、渓流山葵のようなさわやかな続編。
  • 7:ボーン・スプレマシー
    • 1作目「ボーン・アイデンティティー」では「えっこの俺がスーパースパイ?」な学生風情が残っていたマット・デイモンがその反動により鬱になればなるほどアクションが加速する、じつはメルヴィルの衣鉢を継ぐ正統派スリラー。アンド泣ける話なので動体視力の高い貴女におすすめ。
  • 8:死霊のはらわたII
  • 9:大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン
    • 全年代向けヒットを狙った一作目からアダルト路線でいいやとなった、(大きなお友達向けの平成ガメラも含め)ガメラシリーズ唯一の大人向け作品。「目が見えへん!目が見えへん!」チンピラの末路に一筋の涙を灌ぐ五才児の俺がいとおしいので。
  • 10:ルパン三世 カリオストロの城
    • 「一作目の話俺らんとこ来なかったよなー」というルサンチマンがこの春風のようにさわやかな一篇に横溢している点を見逃してはならない。

次点群。俺の中では強力なラインアップだが世間でどうかは知らない。
夜顔
そして人生はつづく
ひとりで生きる
ヤングガン2
ロボコップ
マニアックコップ2
キル・ビル vol.2
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー
パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻
機動警察パトレイバー2 THE MOVIE
フレンチ・コネクション
エクソシスト
サスペリアPART2
スーパーマンII 冒険編
天使のはらわた 赤い教室
グレムリン2 新・種・誕・生
ナショナル・ランプーンズ・ヨーロピアン・ヴァケーション
エスケープ・フロム・LA

それ以外の2010年上半期ベスト

邦画
1 懺悔 松岡真知子の秘密
2 カケラ
3 告白
4 デコトラ★ギャル奈美 爆走!世露死苦編
5 ボーイズ・オン・ザ・ラン
6 のだめカンタービレ 最終楽章 後編
7 川の底からこんにちは
8 武士道シックスティーン
9 きょーれつ! もーれつ!! 古代少女ドグちゃんまつり スペシャル・ムービー・エディション
10 ヒーローショー
次点 SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム
アウトレイジ

とりあえず7月に入ってからもベスト10級が次々と。年末には大きく様変わりしているはず。

洋画
1 サバイバル・オブ・ザ・デッド
2 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
3 マッハ!弐
4 息もできない
5 コララインとボタンの魔女
6 インビクタス 負けざる者たち
7 ローラーガールズ・ダイアリー
8 第9地区
9 シャッターアイランド
10 ハロウィンII
次点 アイアンマン2
彼とわたしの漂流日記
運命のボタン

これもTS3とか7月に入ってなかなか大変な感じ。今年の夏休みは熱い。
「(500)日のサマー」「ハート・ロッカー」「渇き」は俺的には駄目だったことはメモしておこう。

今年前半にみた封切り映画(見た順)

レイトン教授と永遠の歌姫
マッハ!弐
96時間
板尾創路の脱獄王
今度は愛妻家
パーフェクト・ゲッタウェイ
ラブリーボーン
ボーイズ・オン・ザ・ラン
アデュー・フィリピーヌ
メーヌ・オセアン
オルエットの方へ
インビクタス 負けざる者たち
(500)日のサマー
きょーれつ! もーれつ!! 古代少女ドグちゃんまつり スペシャル・ムービー・エディション
かいじゅうたちのいるところ
プリンセスと魔法のキス
ハート・ロッカー
フローズン・リバー
コララインとボタンの魔女 3D
渇き
時をかける少女
シャーロック・ホームズ
息もできない
第9地区
シャッターアイランド
17歳の肖像
劇場版 銀魂 新訳紅桜編
クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁
のだめカンタービレ 最終楽章 後編
アリス・イン・ワンダーランド
月に囚われた男
武士道シックスティーン
ファンボーイズ
ゼブラーマン ゼブラシティの逆襲
川の底からこんにちは
カケラ
ウルフマン
運命のボタン
いばらの王 King of Thorn
グリーン・ゾーン
ローラーガールズ・ダイアリー
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
鉄男 THE BULLET MAN
パーマネント野ばら
プリンス・オブ・ペルシャ 時間の砂
告白
ヒーローショー
逆襲!スケ番★ハンターズ 地獄の決闘
大拳銃
アウトレイジ
サバイバル・オブ・ザ・デッド
アイアンマン2
彼とわたしの漂流日記
ソフトボーイ
瞬 またたき
ザ・ウォーカー
デコトラ★ギャル奈美 爆走!世露死苦編
SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム
懺悔 松岡真知子の秘密
ハロウィンII

映画メモを「リバイバル抜き」でフィルタしたらジャック・ロジェが封切りカテゴリに入ってしまった。じゃあこの3作が上半期ベスト3ってことで。

アバター4D

韓国ではアバター4D上映されている模様。上映中に全身青タイツの人が突然通路を走り回ったりするのか、とか思ってたらこちらのブログでその様子が紹介されていた。
http://ameblo.jp/yuka-idei/entry-10441451365.html
あれだ、3時間近く歌舞伎町のバーチャルシアターに座ってるようなもんだ*1。これでメガネがX-PANDのやつだったらまさに拷問だと思うのだが、ブログ主さんは特に疲れた様子でもないのが不思議です。

*1:誰も知りませんね。90年代前半に歌舞伎町に出来た体感シアター。2年弱で潰れて普通の映画館に戻り、歌舞伎町では最初に椅子にカップホルダーのついた小屋になった。そのジョイシネマ1も昨年閉館。

今度は愛妻家(2010 行定 勲)@新宿バルト9SC7

80年代前半を席巻した、今から思うと何事だったのか説明しがたい薬師丸ひろ子ブームをローティーンで体験した行定勲が彼女にささげた映画というふれこみで、場内はメインターゲットたる俺くらいの年の夫婦づれが結構めだつ。もちろん後半の泣かせどころで鼻をすするのは旦那のほうである。薬師丸ひろ子って非常に特異な存在であることは間違いないと思うんだけど、女性側からはごく行儀のいい反応*1しか聞かず、しかしあんまりディスられたこともないという、そこらへんの不思議が今なお生きている感。
夫婦仲良さそうにみえて実は危機的状況にある薬師丸と豊川悦司の夫婦のメインストーリーと、彼らをとりまく年配のオカマ(石橋蓮司。余裕の好演)や若いカップル(水川あさみ濱田岳)のエピソードがあまりかみ合わない形でつづられるのだが・・・。俺オリジナルの舞台版は観てないけど、話の好き嫌いはさておいてこの台本は「映画ならいかようにも撮れる話をうまく舞台向けに構成した」という点で少なくともそのアイデアやよし、しかしそれを映画にする際に「元が舞台だから多少不自然なのはしょうがないか」と客に思わせてしまう映画の作り手はなんなのかという・・・志がどうとか言うまえに単純に頭悪いと思ったです。終盤のしつこい泣かせに幻惑されて薬師丸と豊川のコンビネーションが見事、みたいな錯覚に陥るかも知れないが、これ決してうまく行ってないので(二人とも実は飛び道具なことを監督がわかっていない)よろしくお願いします。

*1:清潔感があって素敵、とか年を感じさせない可愛さとか

クレールとドゥニ ネネットとボニ(1996 クレール・ドゥニ)@シネマベティ

素で間違えた↑。瀬田なつきが選んだ1本。なめるような寄りが主体で説明セリフはほとんどなし、状況はだんだんジワジワわかってくるという近視ムービー←いま命名。その煮詰まった状況といい、作りは最近で言うとダルデンヌ兄弟とかが似てるのかもだが、ただ被写体が好きで寄っちゃう感覚がこちらにはある。ピザ屋に勤めるボニがピザ生地に欲望をぶつけるシーンがあり、その生地があまりにおいしそうに見えたので瀬田は「彼方からの手紙」に主人公が挽肉をこねるシーンを入れたという(挽肉にしては量が多すぎていったいハンバーグ何人前作るつもりだというシーンになっていた)。

未来の巨匠たち 瀬田なつきDAY@シネマベティ

「彼方からの手紙」(2007 瀬田 なつき)
「とどまるか なくなるか」(2002 瀬田 なつき)
「港の話」(2006 瀬田 なつき)
「むすめごころ」(2007 瀬田 なつき)
「あとのまつり」(2009 瀬田 なつき)
横浜行ってきた。「あとのまつり」がいまのところのピークと思ったけど、「とどまるか なくなるか」は家族がひとりづついなくなっていく家のなかに残り、こわれゆく女の子を描いた思春期恐怖映画の秀作だった。東京芸大で師事した黒沢清にも似てどの作品も世界崩壊の感覚を色濃くただよわせつつ、いつミュージカルへ展開しても不思議じゃない、いい意味での軽みが魅力。
トークショーで井口奈美と一緒にチェックのネルシャツ姿で出てきた化粧っ気ゼロの瀬田なつき(1979生)、どうみても現場の学生スタッフです。男が主人公の「彼方からの手紙」「港の話」でこの人男を撮ることに興味ないなと思ったが、そういう点は今後も期待できないかもと不安になる*1ケータイ小説的超ベタ展開を別次元にグレードアップできる腕の持ち主だと思うので、イケメンを魅力的に撮る技も身につけて早々にブレイクしてほしいです。トークショーみてるとメジャーに対する意識はほとんどないようだったが、あなたを呼んでいるのはベルリンじゃなくてボックスオフィスなのだ(断言)。

*1:「むすめごころ」の柏原収史はごくふつうだったので素材の問題かとも思いますが