モンキーボーン (2001 ヘンリー・セリック)

ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」「ジャイアント・ピーチ」のヘンリー・セリックが、生身の人間のなかでもかなり肉っぽい方のブレンダン・フレイザー主演で送るドタバタSFXコメディ。交通事故で死んだ人気アニメーターの地獄めぐり、という、いってみれば自分のフィールドでの勝負に出たわけだが…。
ウーピー・ゴールドバーグとジャンカルロ・エスポジトの地獄のエンマ姉弟の関係がどうにもつかみづらい。ていうかウーピーが単なる気のいいおばさん+地獄から戻るルールが結構いいかげんでどうにでもなりそうな気がしてしまう+主人公ステュと、そのダークハーフであるところのモンキーボーンとののっぴきならない関係がうまく描けていない(モンキーボーンが可愛く見えすぎるのにも原因がある)+地上で待つブリジット・フォンダがいい人過ぎて、モンキーボーンにのっとられたステュが彼女の前で悪はしゃぎしてもあんまりハラハラしないetc・・・というわけで一本のコメディとしてあまりよい出来とはいえないわけだが、決して悪い映画ではない。まあブレンダン・フレイザーには「出た映画を憎めなくさせてしまう」特殊能力があるしね。立川誌らく似クリス・カッテンの<臓器ドナー・ステュ>による「開腹中の死体による体操演技」には笑ろた。