シスターズ (2006 ダグラス・バック)

細かいところはいろいろアレンジしてるけど展開そのものはオリジナルにかなり忠実。
そもそもやりたい盛り*1デ・パルマがなんでもかんでも詰め込んで、この映画何がしたいのかさっぱりわからん!という点が最もお客さんを怖がらせた(然るのち怒らせた)作品の枠だけ借りてきてどうするのか、というと

  • オリジナルを上回るくらいいろんなものを詰め込む
  • オリジナルでは分かりにくかったが、実は優れたプロットであったことを証明してみせる

のどっちかかなーでも後者は無理だろうなー、とか思っていたのだが、

  • テクニックは真似しても仕方ないのでオーソドックスに撮る
  • オリジナルはオチがイマイチだなーと思ったのでそこは大きく変える

というスタンスだった。でも双子(きょうだい)をめぐるスリラーを作りたいんだったらオリジナルの元ネタっぽい「妖精たちの森」とか「悪を呼ぶ少年」をリメイクした方がいいんじゃないか?第一オリジナルはあのオチがいいんじゃんかなあ*2。演出もそんなに冴えは無くいくつかのシーンは極度にドンくさくできていて、なんかこの辺が一番オリジナルへのオマージュになっている気がしないでもない。机の下に潜んだ女性記者(クロエ・セヴィニー)が診療所所長(スティーブン・レイ)に見つかるかどうかのシーンではいまどき珍しい「ホー(安堵のため息)」が聞けます。[注射器の針]でそんなに血まみれになるのおかしいだろ、とか細かいとこでも残念な点が多くてあまりオススメできません。
ジャック・ドワイヨンジェーン・バーキンの娘、ルー・ドワイヨンがマーゴット・キダーの役でベッドシーンとかもがんばってるんだけど、正直「ゴッドファーザーPartIII」のソフィア・コッポラを思い出してしまったよ。

*1:映像的に。だがあっちのほうも結構なモンだったらしいですよ。写々丸もビックリ

*2:それはどうかな